「美味しんぼ」 雁屋哲/作 花咲アキラ/画

4091925014美味しんぼ (1)
雁屋 哲 花咲 アキラ
小学館 2000-08

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究極 vs 至高! グルメブームの火付け役

日本で一、二を争う新聞社、東西新聞文化部で働く山岡士郎(やまおかしろう)と栗田ゆう子は、社の100周年記念事業として、世界中の美食を集めた「究極のメニュー」づくりに取り組むことになった。しかしその矢先、ライバルの帝都新聞が、自ら美食倶楽部を主催し、陶芸家、書家としても人間国宝に最も近いと言われる海原雄山(かいばらゆうざん)の力を借りて、「至高のメニュー」という企画を立ち上げた。士郎は母親の姓を名乗っているものの、実は海原雄山の息子。母親の死をめぐって親子は対立し、縁を切っていたのだった。「究極」対「至高」を通じて、親子の争いが料理対決という形で繰り返される。

「究極の○○」という流行語とグルメブームの中心となった作品。単なるグルメマンガではなく、現代の日本が抱える「食文化」の問題点を描き、食を通じて日本人の原点を探ろうとする社会派コミックでもある。